坂東玉三郎 特別公演
期間
10/01/2022 to 10/23/2022
会場
御園座
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<解説とみどころ>
『口上』
出演者よりご挨拶申しあげるとともに、『本朝廿四孝』の世界へと誘います。
『本朝廿四孝』
原作は、近松半二らの合作による全五段の人形浄瑠璃で、川中島合戦で有名な甲斐の武田信玄と越後の上杉(長尾)謙信の両家の争いをモチーフにしています。とくに、八重垣姫の情熱的な恋愛模様を描いた四段目にあたる「十種香」「狐火」は錦絵のような華麗な美が堪能できる名作です。八重垣姫は歌舞伎の〝三姫〟の一つに数えられる屈指の大役です。坂東玉三郎による八重垣姫をじっくりとご覧ください。
「十種香」
ここは、諏訪湖畔・長尾謙信の館。
武田信玄の嫡男勝頼は切腹。許嫁であった長尾謙信の息女・八重垣姫が、香を焚き勝頼の菩薩を弔っていると、勝頼と瓜二つの男が現れるので、八重垣姫は腰元濡衣に恋の仲立ちを頼みます。実は切腹した勝頼は偽物で、本物の勝頼は蓑作と名乗って長尾家に仕官し、武田家の重宝である諏訪法性の兜を奪い返そうとしていたのです。勝頼への思いを語る八重垣姫。そこへ長尾謙信が現れ、蓑作に使者の役を命じます。すでに蓑作を勝頼と見抜いていた謙信は、白須賀六郎と原小文治を討手として差し向けます。
「狐火」
なんとか勝頼を救いたい一心で、八重垣姫は諏訪明神が祀られている奥庭へとやってきます。その神前に供えられた諏訪法性の兜に祈念すると、諏訪明神の使わしめである狐が出現し、神の狐の力を借りて氷が張り詰める諏訪湖を渡って勝頼のもとへ急ぐのでした。
製作=松竹