舞劇「朱鷺」-toki-
日中国交正常化45周年記念
「舞劇(ぶげき)」とは、バレエや民族舞踊など、様々な舞踊表現を組み合わせ、台詞を使わずにストーリーを展開する、中国発祥の舞台芸術。
上海歌舞団は多くの舞劇作品を創作し、2005年に「舞劇『覇王別姫』〜ある愛の伝説〜」でオーチャードホール公演、また2015年には全国30会場で公演し、12万人動員。そんな彼らの来日公演が今年の8月・9月に決定しました。
今回の演目、「舞劇『朱鷺』-toki-」は、日本にもゆかりの深い鳥、朱鷺(トキ)と人間の青年との儚い愛の物語を描きます。朱鷺(トキ)の仙女・ジエと村の青年・ジュンが出会い、やがて恋に落ちる。しかし、人間の世界で生きていくことのできないジエ。ジエを守ろうとするジュンの葛藤が、さまざまな舞踊表現で展開されていきます。
2部構成の1部はジエとジュンの出会いを愛に満ち溢れたふたりのダンス、また、それを彩る24羽の朱鷺(トキ)たちの群舞で、鮮やかで彩り豊かに表現されていきます。一方、2部は、迫力のあるコンテンポラリーダンスを中心に、環境破壊が進んだ世界がモノクロで表現され、今にも息絶えそうなジエの苦しみと、それを助けようともがくジュンの苦悩、やがてくる悲しい結末が描かれます。
ダンサーは中国国家からも認められる一級のダンサーたち。
主演の朱潔静 (しゅ・けつせい)と王佳俊 (おう・かしゅん) はともに国家一級演員と呼ばれる、中国で、映画・テレビドラマ・舞台・オペラ・演芸などの分野で活躍と貢献が認められ、最高レベルとされる人だけに贈られる称号をもつ。ふたりはともに同級生ということもあり、ひときわ洗練された舞は、見るものの心を掴むだろう。
朱鷺(トキ)を表現する独特で繊細な首や指の動き、壮観の群舞、優れた身体能力から生み出される迫力のダンス。そして舞台を彩る美しい衣装や、物語の世界に引き込む音楽と、心に訴えかけるストーリー…
すべての芸術表現が見事に融合された上海歌舞団の舞劇の世界が、この夏、再び日本で蘇ります。