K-BALLET COMPANY 『ロミオとジュリエット』
期間
10/12/2018 to 10/14/2018
会場
東京文化会館
主催
K-BALLET・TBS
世にも有名なシェイクスピアの戯曲と、物語を巧妙に綴るプロコフィエフの音楽──そんな絶対的ともいうべき原点を持つ本作の伝統を継承しながらも、熊川は稀代のストーリー・テラーならではの才知と現代感覚をいかんなく発揮し、若き恋人たちの駆け抜けるような真実の愛と、両家の対立がもたらす悲劇とを、かつてない疾走感あふれる展開でより濃密に、極めて演劇的に描き出した。英国美術界の第一人者ヨランダ・ソナペンドとのコラボレーションにより時代考証を徹底させた重厚な美術・衣裳が彩るヴェローナの街の鮮やかな描写、〈バルコニーのパ・ド・ドゥ〉や〈寝室のパ・ド・ドゥ〉、〈マキューシオの死〉といった有名なシーンにも如実に顕れ出る振付の“粋”、戯曲においては端役であるロミオの最初の想い人ロザラインの存在をフィーチャーするなど独自の設定がもたらすドラマ効果……それら意匠をこらした演出の数々が、飽くことなく悲劇の結末へと観客をいざなっていく。