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ブリューゲル「バベルの塔」展(大阪会場)

期間 
2017/07/182017/10/15
会場 
国立国際美術館
主催 
国立国際美術館、朝日新聞社、朝日放送、BS朝日

数あるブリューゲルの作品の中でも、代表作の一つとされる「バベルの塔」。なぜこの作品が「傑作」なのか。

ポイント1
壮大な構図を生み出すマクロの想像力
他の画家による14〜15世紀の「バベルの塔」の作例が数階建ての塔を建設する人々を描くのに対し(参考作品1、2)、ブリューゲルは地平線まで見渡すパノラマを背景に、巨大な塔を画面一杯に配置。卓抜した想像力によって、かつて誰も思いつかなかった壮大なスケールで伝説の塔を描くことに成功した。ボイマンス美術館の作品は、 ブリューゲル自身が以前に描いた「バベルの塔」(参考作品3)より作品サイズは小さいものの、画面に対して塔をより大きく、高く描き、 さらなるスケール感を追求している。

ポイント2
超絶技巧に支えられたミクロの想像力
一説によると「バベルの塔」に描かれた人々は1400人。建設に従事する姿が、米粒ほどの大きさで実に細かく描かれている。割れたレンガ屑の飛び散った様子や、作業員たちが休む飯場など、建設現場の細部は「実際の塔の建設に何が必要か」とブリューゲルが想像力をめぐらせて描き込んだもの。細部への執拗なまで想像と細密描写の超絶技巧が、どこにも実在しない塔の描写にリアリティをもたらした。

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