ゲルハルト・リヒター展
期間
2022/06/07〜2022/10/02
会場
東京国立近代美術館
主催
東京国立近代美術館、朝日新聞社
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4点の巨大な抽象画からなる作品、《ビルケナウ》(2014年)。本展では、絵画と全く同寸の4点の複製写真と大きな横長の鏡の作品(グレイの鏡)などを伴って展示されます。見た目は抽象絵画ですが、その下層には、アウシュヴィッツ・ビルケナウ強制収容所で囚人が隠し撮りした写真を描き写したイメージが隠れています。リヒターは、1960年代以降、ホロコーストという主題に何度か取り組もうと試みたものの、この深刻な問題に対して適切な表現方法を見つけられず、断念してきました。2014年にこの作品を完成させ、自らの芸術的課題から「自分が自由になった」と感じたと作家本人が語っているように、リヒターにとっての達成点であり、また転換点にもなった作品です。